ホームページ作成費用の相場は?目的別・発注先別・規模別に解説

ホームページ作成費用の相場は?目的別・発注先別・規模別に解説

ホームページを作成しようと思ったとき、検討事項として一番に上がるのは費用ではないでしょうか。目安を知りたいと思っても、ケースバイケースになってしまう点もあり結局よくわからないこともよくあります。

この記事では、ホームページの作成費用について解説します。目的・発注先、ホームページの規模別にまとめるので、自社のイメージに合わせて確認してみてください。

ホームページ作成の費用相場一覧

まず、ホームページ作成の費用の相場を一覧にまとめます。

【目的別】ホームページ作成費用の相場
【目的別】ホームページ作成費用の相場

【発注先別】ホームページ作成費用の相場
【発注先別】ホームページ作成費用の相場

【規模別】ホームページ作成費用の相場
【規模別】ホームページ作成費用の相場

これらの金額の詳細を、以下で順に解説していきます。

費用に影響する3つのポイント

ホームページの費用を決める要素は、主に3つあります。以下の通りです。

  • 制作依頼先
  • 制作する目的(ホームページの種類)
  • ホームページの仕様(機能・デザイン性)

制作の具体的な依頼先としては、制作会社や広告会社、フリーランスが主な例として挙げられます。イメージしやすい通りなのですが、大きな会社に依頼するほど費用もかかる傾向があります。

制作する目的というのは、たとえば情報発信・販売・求人などです。ホームページの種類にも関わってきます。

ホームページの種類はいくつかに分かれます。中でも情報発信系としては、名刺代わりになるような会社の紹介が中心のコーポレートサイト、コラムなど情報を発信するオウンドメディアがあります。そのほか販売など集客目的のホームページとしては、ランディングページ(LP)やECサイトがあります。求人・採用のためのサイトも自社で用意する例が増えつつあります。

さらにホームページ制作の目的やホームページの種類とも深く関わりますが、ホームページの仕様も費用を決める要素です。ネット通販などECサイトなら、カートや決済・顧客管理・商品管理など多くの機能が必要です。逆にコーポレートサイトであればそれほど多くの機能は不要でしょう。

この記事では、上記の3点を念頭に置きながらホームページ作成費用の相場を解説していきます。

【目的別】ホームページ作成費用の相場

初めに、目的とそれに伴うホームページの種類別に見たホームページ作成費用の相場を解説します。ここでは、以下の目的・種類別に分けてまとめます。

  • コーポレート・店舗サイト
  • オウンドメディア
  • ランディングページ
  • ECサイト
  • 採用サイト

順に見ていきましょう。

3-1.コーポレート・店舗サイト

「コーポレートサイト」「店舗サイト」の制作費用の目安は以下の通りです。

  • テンプレート使用:20万~50万円
  • オリジナルデザイン:50万~100万円

コーポレートサイト・店舗サイトは、会社や店舗の情報をまとめたサイトです。イメージとしては自社・自店の名刺です。

コーポレートサイト・店舗サイトで提供される主な情報としては、商品やサービスの説明、会社概要や店舗アクセス、お問い合わせなどが挙げられます。そのほか場合によりCSRへの取り組み、企業理念などを掲載することもあるでしょう。

テンプレートをもとに制作してもらえば費用を抑えることができます。制約なくオリジナルで制作したい場合は、50万~100万円が目安となります。

3-2.オウンドメディア

「オウンドメディア」の制作費用の目安は次の通りです。

  • CMS使用の簡易的なもの:20万~50万円
  • 集客目的:50万~100万円

オウンドメディアとは、自社メディアとしてコンテンツの配信を行いユーザーとの関係を構築するためのサイトです。コラム記事を発信する自社ブログを指すことが多くあります。

CMSというのは詳しくは後述しますが、Webの専門知識がなくてもホームページを作ることができるシステムです。デザインなど多少限定される面もありますが、CMSを使用した簡易的なもので20万~50万円、集客につなげるための本格的なものであればそれ以上かかります。

3-3.ランディングページ

「ランディングページ(LP)」の制作費用は、一般的に10万~30万円程度です。

ランディングページとは、主に広告のリンク先として設定される商品やサービスを販売するページのことです。英語表記の頭文字を取ってLPと省略されることもあります。なお多数の商品を並べるサイトは「ECサイト」で、ランディングページとは別のものです。LPは単独の商品やサービスを販売するのが一般的です。

ランディングページは別名「ペライチ」とも呼ばれ、縦長の1ページの構成が普通です。ページが少ないため制作費は安い傾向にあります。ただし出来栄えが売上に直結するため、ユーザーの心理を分析して全体の構成から色使いまでのあらゆる点に注意して制作する必要があります。

3-4.ECサイト

「ECサイト」の制作費用は、規模によって大きく異なります。構築システムを使用して100~300点前後の商品を登録して作成した場合、60万~200万円です。

ECサイトとは、ネット通販用のサイトを指します。そのため、商品検索、ショッピングカート、問い合わせフォームなどの機能が必要となります。そのため、多くはEC構築システムを使って制作されます。

さらに制作費以外にも、公開してから月額のメンテナンス費用も必要となります。メンテナンス費用の目安は1万~2万円です。

3-5.採用サイト

「採用サイト」の制作費用の目安は以下の通りです。

  • オリジナルのコンテンツ・デザイン:50万~200万円
  • 簡易的な内容:10万円以下

人材確保が難しくなっている中、近年多くの企業が自社で採用サイトを作成しています。仕事内容や企業の説明などの情報に加えて、応募・受付のためのページやフォームも必要となります。

コンテンツの量にもよりますが、ほかの種類のホームページと比べて高額になる傾向があります。予約フォームなどの機能やセキュリティの確保が必要になるためです。またコンテンツ向けに社員インタビューなどを行うケースも多く、その分作成費用がかかることもあります。

【発注先別】ホームページ作成費用の相場①制作会社

次に、発注先別ホームページ作成費用の相場を解説していきます。まずホームページ制作会社に発注した場合についてです。以下の3点に分けて見ていきます。

  • ホームページ作成費用の相場
  • 制作会社に依頼するメリットと注意点
  • 制作会社に向いているホームページの種類

それでは確認していきましょう。

4-1.ホームページ作成費用の相場

制作会社にホームページ作成を依頼する場合、制作会社の規模によって相場が異なります。

  • 小~中規模の制作会社:10万~50万円
  • 大規模の制作会社:100万円~

小~中規模というのは、スタッフの数が20名~50名程度の制作会社です。制作するホームページが同じ内容やボリューム感であれば、会社の規模が小さい方が費用も安価に抑えられる傾向があります。もちろん具体的な金額は作成するホームページの規模にもよります。小規模の制作会社に依頼しても、ページ数が多いなど工数の必要なホームページは費用が高くなります。

さらに制作会社に依頼する際は制作後も引き続き更新作業を依頼することも多く、その場合は更新費用が必要となります。更新費用もケースバイケースですが、大規模の会社に依頼する場合など1ページにつき約2万~3万円かかることもあります。

4-2.制作会社に依頼するメリットと注意点

制作会社に依頼する場合、メリットとして次の点が挙げられます。

  • 臨機応変に対応してくれる
  • 技術力のあるプロが制作する

制作会社は実績が多くノウハウの蓄積もあるため、細やかな作業が期待できます。

逆に注意すべきなのは、とくに大きな制作会社の場合は作成・運営のコストがかかる点です。

4-3.制作会社に向いているホームページの種類

制作会社に依頼するのに適したサイトを考えたとき、とくにサイトの種類は問わないと言えます。

プロに依頼しつつ費用を抑えたいなら、小~中規模の制作会社が適しています。比較的安価に専門家に任せることができます。

ページ数が多い場合や費用をかけてでもじっくり作りたい場合などは、大規模な制作会社に依頼するべきでしょう。ページ数が多い場合は工数も増えるため、規模が小さいほど対応が難しくなったり制作期間が長引いたりすることがあるからです。また希望のヒアリングなどからていねいに時間をかけて作成してほしい場合にも、大規模な制作会社の方が適しています。

【発注先別】ホームページ作成費用の相場②広告代理店

次に、広告代理店に作成を依頼する場合についてまとめます。制作会社同様、以下の側面に分けて解説します。

  • ホームページ作成費用の相場
  • 広告代理店に依頼するメリットと注意点
  • 広告代理店に向いているホームページの種類

順に見ていきましょう。

5-1.ホームページ作成費用の相場

広告代理店に作成を依頼する場合、仲介手数料として【制作費の2~5割が制作費に上乗せ】されます。

広告代理店の場合は、連携している制作パートナーを仲介する形です。代理店が制作するわけではありません。そのため仲介手数料が必要になります。

そのほか、制作後に集客の施策を行うのが一般的なのでその費用も必要となります。費用面だけで見た場合は、広告代理店に依頼する方法がもっとも高額になります。

5-2.広告代理店に依頼するメリットと注意点

広告代理店の場合、サイト作成だけでなく集客まで依頼できるのが大きなメリットです。運用までイメージした作成ができるので、目的に最適化したホームページ作成が期待できます。

ただし注意点として、やはり費用が高くなるという点が大きいと言えるでしょう。また場合によっては、制作会社との間の伝言ゲームのようになってしまうケースもあるようです。制作会社と広告代理店の連携がスムーズでない場合、手間がかかるばかりかホームページの出来がイメージとズレてしまう可能性もあります。

5-3.広告代理店に向いているホームページの種類

広告代理店に向いているホームページは、ランディングページ・ECサイト・採用ページなどです。いずれも集客が必要となるサイトであり、広告代理店ならではの集客のノウハウを享受することができるからです。

運用のノウハウの豊富な代理店なら、運用を前提とした最適なホームページにすることができるでしょう。

【発注先別】ホームページ作成費用の相場③フリーランス

次に、フリーランスに依頼する場合のホームページ作成費用についてまとめます。比較対照のためにも、制作会社・広告代理店と同じく以下の側面に分けて解説します。

  • ホームページ作成の費用相場
  • フリーランスに依頼するメリットと注意点
  • フリーランスに向いているホームページの種類

順に見ていきましょう。

6-1.ホームページ作成の費用相場

フリーランスに依頼した場合のホームページ作成の費用相場は、【10万~20万円前後】です。ただしページ数などボリュームと作業に必要となる時間にもよります。

フリーランスは人づてに探したりインターネットで検索して探したりできますが、クラウドソーシングサイトやマッチングサービスが最も簡単です。多くのフリーランスが登録しており、希望に合った人も見つけやすいでしょう。

6-2.フリーランスに依頼するメリットと注意点

フリーランスに依頼する大きなメリットは費用です。制作会社などより安価にホームページを作成することができます。また早く始めてほしいときなど、スケジュールの融通が利きやすいのもメリットです。これらは個人がゆえのフットワークの軽さから来るものです。

しかし個人がゆえに注意すべき点もあります。作成するホームページの種類やテイストの得手不得手があります。品質に満足できないケースがあるかもしれません。そのほか制作や連絡のスピードなども人によりムラがあります。

そのため、依頼前にポートフォリオや実績などを見せてもらうことが必要です。またやり取りのスピード感やスケジュールの確認も欠かせません。マッチングサイトなどの場合、過去に実際に依頼した人のレビューがあれば参考になるでしょう。

6-3.フリーランスに向いているホームページの種類

フリーランスに依頼するのに適しているのは、費用を抑えたい場合、ページ数が多くない場合です。フリーランスは作成の費用相場も安いため費用を抑えたい場合に適しています。また作成するページ数が多いと、1人で作業するフリーランスの場合は時間がかかってしまいます。ページ数が多くない方がスケジュール面で無理なく進められるでしょう。

なおホームページの種類はあまり関係ありませんが、CMS・EC構築システム・テンプレートなどを使用しないゼロベースで作成するような場合は向かないかもしれません。コーポレートサイトやオウンドメディアなど、必要な機能が少ない方がスムーズに作成できるでしょう。

【発注先別】ホームページ作成費用の相場④CMSで作成

発注先別の最後は、CMSを使用して作成する場合です。CMS(ContentsManagementSystem)とは、専門的な知識がなくてもホームページを制作・管理できるシステムのことです。

有名なCMSの例としてはWordPressが挙げられます。WordPressはソースコードが公開されている「オープンコード型」と呼ばれるタイプです。そのほか、すぐに作りたい場合に向くWixやJimdoなどの「クラウド型」、購入したパッケージをインストールして制作する「オンプレミス型」もあります。

CMSで作成する場合、制作会社などに作成まで外注する方法とツールの提供を受けるだけで作成は自社で行う方法とがあります。

CMSも以下の側面に分けて解説します。

  • ホームページ作成の費用相場
  • CMSでの作成のメリットと注意点
  • CMSでの作成に向いているホームページの種類

順に見ていきましょう。

7-1.ホームページ作成の費用相場

CMSでホームページを作成する場合の費用相場は次の通りです。

  • CMS導入費用:数万円~
  • CMS利用料:月額0~30万円

作成を外注する場合は、さらに以下の作成費用が必要となります。

  • 小規模ホームページ(5ページ前途) 30万~100万円
  • 中規模ホームページ(~30ページ程度) 60万~200万円
  • 大規模ホームページ(300ページ程度) 500万円~

自社で作成する場合は作成費用はかかりませんが、社員が作業方法やある程度のデザインなどを学ぶ必要があります。

7-2.CMSでの作成のメリットと注意点

CMSで作成する場合のメリットは、何と言っても比較的簡単に自社で作成・更新ができる点です。そのため作成の費用を大きく抑えることが可能となります。また更新したいタイミングですぐに更新することもできます。

その代わり、社員が基本操作を覚える必要があります。また素材の準備など、制作の準備に当たるようなことも自社で行わなくてはなりません。

7-3.CMSでの作成に向いているホームページの種類

CMSで作成するのに向いているのは、予算を抑えたい場合です。また先述したように更新をリアルタイムで行いたい場合にも適しています。

ホームページの種類としても、現実問題としてあまり複雑な作業が必要とされるホームページは難しいでしょう。ECサイトや求人サイトよりは、コーポレートサイトやオウンドメディアなどの方が対応しやすいと言えます。とはいえ、Shopifyのように専門知識がなくてもECサイトを構築できるプラットフォームもあります。

【規模別】ホームページ作成費用の相場

ここからは、ホームページの規模別に見た作成費用の相場について解説します。以下の3つのケースに分けてまとめます。

  • 小規模ホームページ(~10ページ)
  • 中規模ホームページ(~30ページ)
  • 店舗向けホームページ(10~15ページ)

ホームページの種類はコーポレートサイト・オウンドメディアを想定しています。なお大規模ホームページの場合は数百万円を超えますが、大企業のサイトなど限られた例になるのでここでは割愛します。

では、上記のケースそれぞれについて確認していきましょう。

8-1.小規模ホームページ(~10ページ)

10ページ以下の小規模サイトの場合、制作費用の目安は【30万円以下】です。

個人事業主・中小企業などのサイトが該当する規模に該当します。コンテンツは基本的な内容です。具体的には、会社概要、サービス・商品の紹介、問い合わせなどです。

発注先を選ぶほか、CMSを使用することによるコスト削減で金額を抑えることができるでしょう。

8-2.中規模ホームページ(~30ページ)

30ページぐらいまでの中規模サイトの場合、制作費用の目安は【80万円~】です。

中小企業のホームページが該当する規模です。上述の小規模サイトの内容に、より詳細な商品・サービス紹介ページ、企業の特徴、採用情報などが追加されるイメージです。

ページ数が増えてくるため、フリーランスへの依頼は難しくなってくるかもしれません。小~中規模の制作会社に依頼するケースが多いと言えるでしょう。CMSを利用するケースも多く、上記の金額はその初期費用も含んだ目安です。

8-3.店舗向けホームページ(10~15ページ)

店舗向けのホームページの作成費用の目安は【40万円~】です。

飲食店・美容関連などの店舗ホームページが該当します。

ページ数から見ると小規模なのですが、店舗や商品・サービスの雰囲気を伝える写真を多数使用するなど、一般的なコーポレートサイトとの違いがあります。テキストベースのページよりは工数も増えるため、それが金額に反映されるのが一般的です。

ホームページ作成の見積書の内訳

次に、見積書の内訳について解説します。内訳の内容がわかっていると、ホームページ作成の費用を考えるときに役立ちます。ここで解説するのは以下の項目です。

  • CMS導入費用・利用料
  • ホームページ設計費
  • デザイン費
  • 記事・コンテンツ制作費
  • コーディング費
  • 戦略設計費
  • ディレクション費
  • Webコンサルティング費
  • システム費

1つずつ見ていきましょう。

9-1.CMS導入費用・利用料

「CMS導入費用」「CMS利用料」は、CMSを利用するための費用です。CMSはすでに解説したように、ホームページを作成するときに利用できるシステムのことです。

  • 初期費用:数万円~
  • CMS月額利用料:0~30万円

導入費用と初月分の利用料などの初期費用には作業代も含まれますが、場合により数十万円単位になることもあります。なおWordPressなど一部のCMSは月額利用料がかかりません。

総費用を抑えるためにカットしたい場合は、使用料がかからないCMSを探すしかありません。確かにCMSには費用がかかりますが、CMSを使うことによってゼロベースでオリジナルのホームページを作成するより費用を抑えることができるからです。CMSなしで安く作ることは難しいと言えます。

9-2.ホームページ設計費

「ホームページ設計費」は、具体的には「サイトマップ」を作る費用です。サイトマップというのは、ホームページの構成図に当たります。目安は【数十万円~】です。

設計費は制作会社により金額が変動します。ユーザーの利便性やSEO的な観点で見たとき、各社に独自のノウハウがあるためです。制作会社によっては高めに設定されている場合もあります。

9-3.デザイン費

「デザイン費」は、ホームページのデザイン全般にかかる費用です。具体的には、画像選定・作成、レイアウトなどが挙げられます。具体的なデザイン費の例と目安は以下の通りです。

  • レスポンシブ対応:1ページあたり2万~7万円
  • バナーデザイン:数千~50万円
  • ロゴデザイン:数万~30万円

なお上記「レスポンシブ対応」とは、デバイスに応じて最適なデザインに表示されるよう設定することです。おおもとをレスポンシブ対応にしておくことで、PC向け・スマートフォン向けに個々に調整しなくともどちらで見ても整った表示にすることができます。

9-4.記事・コンテンツ制作費

「記事制作費」「コンテンツ制作費」は、主にコラム記事を制作するための費用です。大まかには以下の金額が目安です。

  • 記事:1本あたり数万円〜10万円
  • コラム記事以外のページ:10円/字以内
  • 撮影:数万円

記事の場合も文字数などによって金額が異なるのが一般的です。フリーランスのライターに依頼すると費用を抑えることができます。しかしフリーランスのライターもホームページの作成と同じく品質や対応の個人差が大きいので、事前にしっかり吟味する必要があります。

9-5.コーディング費

「コーディング費」は、コーディングや動作チェックなどに対する費用です。コーディングというのは、デザインしたページがデザインした通り表示されるようにソースコードを記述(コンピューターにわかるよう指示)することです。

【1ページあたり1.5万~6万円】程度が目安です。

9-6.戦略設計費

「戦略設計費」は、大まかに言うと戦略的なホームページ作成のコンサルティングに対する費用です。戦略設計とは、マーケティングなどホームページを中心にしたビジネス上の戦略を提案するようなことと考えればよいでしょう。公開後の施策などを依頼する場合に必要となります。

戦略設計費の目安は【数万円~】で幅があります。

なお、文字通り全体の方向性を示す戦略立案が得意な会社と、業務改善などより実務に近い提案が得意な会社に分かれます。候補の会社の得意分野が希望する内容に合うかどうかも確認しましょう。

9-7.ディレクション費

「ディレクション費」は、制作全体の管理に対する費用です。具体的な管理内容としては、スケジュール・制作内容などがあります。ディレクション費の算出方法は大きく分けて2種類あります。

  • 費用総額の10~30%
  • ディレクター1日当たりの単価×作業日数

どちらかの方法が採用されているのが一般的です。

9-8.Webコンサルティング費

「Webコンサルティング費」は、作成の方向性決定や成果の最大化などのためのコンサルティングにかかる費用です。

Webコンサルティング費の目安は【数万~100万円】です。業務範囲・規模などで金額は大きく変動します。内容や範囲も確認しましょう。1社を単体で見ても相場感がわからないため、相見積もりの比較検討がおすすめです。

9-9.システム費

「システム費」は、デザイン制作・コーディング完了後に着手する作業に必要な費用です。具体例としては、お問い合わせフォーム・検索機能の実装などが挙げられます。

内容によって金額は異なりますが、たとえばお問い合わせフォームを例にすると【2万~3万円】が目安です。

ホームページ作成後にかかる運用費用と相場

次に、ホームページ作成後にかかる運用の費用と相場について解説します。作成の費用だけでなく、これら運用の費用を考慮することが重要です。ホームページを運用する限りランニングコストとして継続的に必要となるからです。

以下の種類があります。

  • レンタルサーバー費
  • ドメイン費
  • SSL費
  • 保守管理費
  • 更新費
  • SEO対策費

1つずつ見ていきましょう。

10-1.レンタルサーバー費

「レンタルサーバー費」は、サーバーを利用するためにかかる費用です。サーバーとは、サイトやメールなどの情報を保管したり配信したりするもの・場所のことです。

レンタルサーバー費の目安は【月額数百円~5,000円】程度です。サーバーの会社によりインターネットへのつながりやすさやオプション内容などが異なるので、比較検討しましょう。

10-2.ドメイン費

「ドメイン費」は、ドメインを使用するための費用です。ドメインとはインターネット上の住所のようなもので、「https://www.」の後に来る「〇〇.jp」などの部分です。社名やホームページのタイトルなどを使用・流用するのが一般的です。

ドメイン費の目安は、【年間1,000~5,000円】程度です。人気度で異なります。

10-3.SSL費

「SSL費」は、サイトを安全に保つために必要なSSLにかかる費用です。SSLとは、データを暗号化して送受信する仕組みのことを指します。

SSL費の金額の目安は【年間0~10万円】です。レンタルサーバーにより無料で利用できる場合があります。より信頼性の高い企業認証型は高額になります。

10-4.保守管理費

「保守管理費」は、ウェブサイトの管理作業にかかる費用です。より具体的には、セキュリティ対策やCMSツールのメンテナンスなどに対して必要となります。

金額の目安は【月額5,000〜20,000円】程度です。

10-5.更新費

「更新費」は、コンテンツの更新を外注する場合に必要な費用です。コラム記事やお知らせ・ニュースなどの追加に対する費用です。

金額の目安は【月額1,000~5万円】です。制作会社によって金額は変わりますが、大手の制作会社になるほど高くなる傾向があります。1ページで2万~3万円かかることもそれほど珍しくありません。

10-6.SEO対策費

「SEO対策費」は、SEOの施策の提案や成果に対して発生する費用です。SEOとは、指定したキーワードで検索したときに上位表示させる施策のことです。高品質のホームページを作っても、検索したとき上位表示されなければ見てもらえる可能性が大幅にダウンします。SEOの施策はホームページの目的達成のために欠かせないと言えるでしょう。

SEO対策費の金額は、一定期間依頼する定額型と成果報酬型のどちらで依頼するかで算出方法と金額が分かれます。

  • 定額型:月額10万円~
  • 成果報酬型:目標達成した場合に数万円~

ピンポイントでキーワードが決まっていない限りは、サイト全体の流入数を増やすために定額型で継続的に依頼するのが一般的でしょう。SEO対策を専門に行っている会社も多数あります。

ホームページ作成費用を安くする方法

次に、ホームページ作成費用を安く抑える方法について解説します。以下の方法があります。

  • テンプレートを利用する
  • 素材は自社で用意・提供する
  • 作業内容を把握・共有する
  • 複数の業者から相見積もりを取る
  • 最低限のページから始める

1つずつ見ていきましょう。

11-1.テンプレートを利用する

まず、テンプレートを利用するという方法が挙げられます。デザインなどに対して細かいこだわりなどがない場合は、テンプレートを利用することで費用を抑えることができます。CMSの利用も同様です。

写真が少なく文字情報が多いページが大半の場合などはとくに適しています。

11-2.素材は自社で用意・提供する

制作に必要となる素材を自社で用意することでも費用を抑えることができます。素材の例としては、写真・動画・ロゴなどが挙げられます。

素材を外注するとその分費用がかかりますが、自社で用意すれば費用を抑えることができます。ただし使用したい素材によっては、画像の素材サイトなどの使用料が発生する場合もあります。もちろんWeb上の写真を勝手に使用することは著作権上問題があるので厳禁です。

自社で用意する場合、選定する労力・時間も必要となります。総合的に判断しましょう。

11-3.作業内容を把握・共有する

作業内容を把握して依頼先と共有することも費用を抑制するのに役立ちます。

自社でも内容を把握することにより、ムダな作業に気づけたりして費用を安く抑えられる可能性があります。また足りていない部分を制作会社側から教えてもらえることもあります。

11-4.複数の業者から相見積もりを取る

複数の業者から相見積もりを取るのは基本です。最低3社から取ることを目安にしましょう。当然ですが、そのとき条件は揃えます。

相見積もりで安く対応してくれるところに決めるのが一般的ですが、制作費の金額だけで決めるのは好ましくありません。制作の作業内容とのバランスや、公開後の運用にかかる費用も視野に入れて判断しましょう。詳しくは後述します。

11-5.最低限のページから始める

最低限のページから作成・公開を始めるのも費用を抑えるのに役立つ方法です。少しずつ作ることで、初期作業の費用を抑えられます。

そのほか方向性を固めたりノウハウを得たりしてから大きくすることにより、失敗や試行錯誤の影響を最小限にとどめることができるというメリットもあります。

ホームページ作成の外注で失敗しない方法

最後に、ホームページ作成を外注するとき失敗しない方法について解説します。以下の点が挙げられます。

  • ホームページ作成の目的を明確にする
  • 費用だけでなく内容とのバランスも見る
  • 制作費と運用費をセットで考える
  • 追加機能の要不要を確認・検討する
  • 補助金・助成金を活用する

1つずつ見ていきましょう。

12-1.ホームページ作成の目的を明確にする

まず、ホームページ作成のそもそもの目的を明確にしましょう。目的はいろいろなケースがあるでしょう。たとえば、知名度を向上させたい、商品やサービスを販売したいなどです。

目的を明確にすることで、2つのメリットが得られます。まず、目的に合った会社に依頼できることです。依頼先にも得意・不得意があります。ECサイトを作るなら、オウンドメディアに強い会社よりECサイト制作が得意な会社に依頼した方がよいものができる可能性が高まります。

さらに、目的がはっきりしていると依頼内容がブレなくなります。制作においても迷うことがなくなるので、ムダな時間や費用がかかりません。

12-2.費用だけでなく内容とのバランスも見る

費用だけでなく内容とのバランスを見ることも大切です。以下のような点を確認するとよいでしょう。

  • 予算内で希望の作業をしてもらえるか
  • トラブル発生時の対応はできるか
  • 担当者との相性や信頼関係構築は大丈夫か
  • 制作内容に疑問点や不安がないか

金額ありきで決定すると、上記のような点でうまく行かなくなる可能性があります。上記の点をチェックすることで、ミスマッチや期待外れのリスクを減らすことができるでしょう。

12-3.制作費と運用費をセットで考える

制作費と運用費をセットで考えることも費用削減のために重要です。ホームページにかかるコストは、制作費+運用費です。ホームページは公開したら終わりではありません。運用にかかる費用もあります。費用はイニシャルコストとランニングコストをトータルで考えるべきでしょう。

制作費だけ見ると高くつく場合も、その後の運用費を抑えられるケースもあります。その場合、結果的にトータルの費用を削減できる可能性が高まります。長期的な試算をしてから判断することがおすすめです。

12-4.追加機能の要不要を確認・検討する

追加機能の要不要を確認・検討しておくことも、ムダな時間や費用を抑えるために大切です。

ホームページ作成の目的とも関わりますが、どのような機能が必要か、追加で必要となるものはないかを検討しておきます。見積もりや設計の段階など、制作作業に移るまでに制作会社に確認しておく必要があります。

12-5.補助金・助成金を活用する

補助金・助成金を活用することで費用面のプラスとなります。ホームページの作成に利用できる補助金・助成金があるので、活用することでコストを抑えることができます。

  • 小規模事業者持続化補助金:Webサイト関連費などに活用可
  • 事業再構築補助金:広告宣伝・販売促進費などに活用可
  • IT導入補助金:ITツール導入費に活用可

上記のほか、各地方自治体が独自に行っている補助金もあります。場合によっては対象となる費用の25~75%が補助されます。ただし当然ですが、それぞれに設定された条件を満たさなくてはなりません。自社が条件を満たすかどうか確認してみましょう。

相場と検討材料を把握して満足できるホームページを作ろう

ホームページ作成は、制作依頼先、制作する目的やホームページの種類、機能やデザインなどによって金額が変わります。まず自社が作成したいホームページを明確にすることが大切です。そのうえで依頼先別、実装する機能別の相場を理解して比較検討しましょう。

この記事を参考にしつつ、見積もりの金額や内容を検討して納得いく方法を選んでください。そうして満足できるホームページを作りましょう!


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