Web制作フリーランスとは?仕事内容から続けるコツ、目指す方法までまとめて解説

株式会社Revision代表取締役山川 晃太郎

Web制作フリーランスに興味があっても、未経験だと具体的にどのようなスキルや知識が必要なのかわかりづらいものです。また将来性がどうなのかといったことも気になるのではないでしょうか。
この記事では、Web制作のフリーランスについて解説します。具体的にどのような仕事があるのか、なるためにはどうしたらよいのか、続けていくためにはどのような努力が必要か、さらには平均的な収入や高収入を目指す方法についても解説します。Web制作フリーランスに興味がある方はぜひ参考にしてみてください。
Web制作フリーランスとは
「Web制作フリーランス」とは、フリーランスでWeb制作を行う人全般を指します。決まった呼称というわけではないため、いつでも必ずこう呼ばれるとは限りません。
Web制作フリーランスは行う作業によってさまざまな職種に分けられ、主な具体例としてはWebデザイナー・Webディレクター・Webエンジニアなどが挙げられます。Webライターを含むこともありますが、とくにプログラミングに携わる職種を指すことが一般的です。
Web制作の現場では分担して作業を進めますが、1人が複数の役割を兼任することもあります。とくにフリーランスの場合、あらゆる工程を一人で行うことも少なくありません。
フリーランスと制作会社の違いを確認
同じWeb制作に携わる場合でも、フリーランスと制作会社の社員とでは異なる面があります。
フリーランスは働き方の自由度が高く、高収入も目指しやすい点がメリットです。ただし収入が不安定になるリスクがあるほか、自己管理や事務作業など自分でやることが増える点はデメリットだと言えます。
制作会社に就職すると収入や福利厚生などは安定しますが、スピーディーな昇給などは難しいと言えるでしょう。案件も選びづらくなり、会社から振り分けられた案件を担当することになるのが普通です。
Web制作フリーランスの仕事とは
次に、Web制作フリーランスの仕事内容について確認しておきましょう。以下の業務があります。
・Webサイトの要件定義・設計
・Webサイトのデザイン
・システム開発
・Webサイトのコンテンツ制作
なお上記のあらゆる作業の工程で、クライアントとのコミュニケーションが発生します。その意味では、ヒアリングや打ち合わせも仕事の一部です。
では、上記の仕事内容について順に見ていきましょう。
3-1.Webサイトの要件定義・設計
まず、Webサイトの要件定義と設計があります。要件定義とは、Webサイトの機能や性能といった仕様を決めることです。主に、以下の項目を明確にしていきます。
・サイト構成
・システム要件
・技術要件
・インフラ要件
・セキュリティ要件
・リリース要件
・運用保守
もちろん好きなように決めるのではなく、クライアントにヒアリングした希望を具体化させることが必須です。また制作体制やスケジュールなどもクライアントやチームと共有する必要があります。
制作を分担して行う場合は、要件定義や設計はWebディレクターが担当します。
3-2.Webサイトのデザイン
次に、案件定義をもとにWebサイトのデザインを行います。具体的には、サイト構成・レイアウトを決めていく作業です。
クライアントの希望に合わせて制作することが大切です。色使いからフォント選びまで、あらゆる点においてクライアントのイメージや希望に近づけるようにします。複数のデザイン案を用意することもあります。
希望内容を共有する際、参考サイトがあると認識のズレを防ぐことができます。参考サイトは、クライアントへのヒアリングの中でお互いに確認しながら決めることが一般的です。
また、近年はサイトをより使いやすくするUI/UXをデザインに反映することも重要となっています。デザインはデザイナーが担当しますが、近年はUIデザイナー・UXデザイナーのニーズも高まっています。
3-3.システム開発
Web制作におけるシステム開発とは、決定したデザインに合わせて実際にコードを書くことを言います。希望通りにWeb上で表示・動作させるためには、正しくコードを記述することが重要です。コードはプログラミング言語に則って記述します。よく使われる言語には、HTML、CSS、JavaScriptなどがあります。
1人で全工程を担当する場合もあれば、チームの一員として分担された作業を担当する場合もあります。分担する場合は、コーダーと呼ばれるコーディング専門の担当者が行うのが一般的です。
3-4.Webサイトのコンテンツ制作
さらに、Webサイトに掲載するコンテンツ制作という業務もあります。文章や画像などを作成・設定します。記事については、SEO対策としてキーワードの選定やテーマ選びを適切に行うことも重要です。
文章はライターに外注するほか、チームの担当者が作成する場合もあります。クライアントが原文を作成することもあります。ただしその場合も、実際にアップするためには一般に制作者側がデザインやレイアウトを行うことが必要です。
近年はAIによるライティングも一般化が進み、AIに指示を出したりチェックをしたりすることが中心となりつつあります。しかし内容によってはまだまだ人力で記事作成をすることが必要です。
フリーランスのWeb制作の流れ
フリーランスの立場によるWeb制作では、以下の流れで作業を行います。
・Web制作案件の受注
・希望のヒアリング・契約
・デザイン・コーディング
・確認・修正
・公開・納品
・請求・アフターフォローなど
1つずつ見ていきましょう。
4-1.Web制作案件の受注
まずは案件の受注です。知り合いの紹介、クラウドソーシングなどさまざまな経路から発注や問い合わせを受ける可能性があります。
安定して受注することがフリーランスでは重要です。それゆえ、Web制作の技術だけではなく、案件を獲得したり継続につなげたりするスキルもフリーランスには不可欠です。とくに独立して間もなくの間は、間口を広くして迅速・柔軟に対応するよう心がけましょう。
案件獲得の方法についての詳細は後で解説します。
4-2.希望のヒアリング・契約
問い合わせがあったら、クライアントにどんなサイトを希望しているかヒアリングを行います。ヒアリングをしっかり行って認識のズレをなくしておくと、後々修正を減らすことができます。確認漏れのないように、確認するべき内容をまとめたヒアリングシートを作成しておくとよいでしょう。
具体的に確認することは多岐にわたります。サイト作成の背景としては、サイトの目的、商品やサービス内容、ターゲットなどをヒアリングします。サイト自体に関しては、完成イメージ(デザインやトンマナ、ページ数などボリューム、必要なページ・内容など)、参考サイトも確認しましょう。
ヒアリングをもとに見積を作成・提出し、お互いに同意に至れば契約となります。契約の際は条件の確認が欠かせません。くわしくは後述します。
すでに先方の費用が決まっているケースもあります。その場合は担当する業務について確認します。
4-3.デザイン・コーディング
ヒアリング内容をもとに案件定義を行い、実際の制作作業へと進みます。デザインや構成はワイヤーフレーム(サイト・ページの構成)やモックアップ(ビジュアルデザインのサンプル)を作成して、それをベースにして制作することが多いでしょう。
コーディングとはプログラミング言語によるソースコードの記述のことです。デザインを具現化する作業に当たります。
可能なら、こまめにクライアントに確認しながら進めた方がよいと言えます。認識違いのリスクを減らし、修正などを防ぐことができるためです。チームで行う場合は、ほかのメンバーと連携しながら進めることになります。
4-4.確認・修正
サイトが完成したら、不具合がないか、要件を満たしているかなどを確認します。必要に応じて修正や変更を行い、クライアントにも確認してもらいましょう。修正の要望があれば対応し、修正後に再度確認します。
事前のヒアリングや途中の確認をしっかりしておくと、完成時の大きなズレもなくすことが可能です。担当者だけでなく決済の権限がある人に途中で確認してもらえると、大規模な修正のリスクをさらに抑えられます。ただし決済者の途中確認が可能かどうかはクライアントの都合や体制にもよります。
修正の回数も契約時に決めておいた方が安心です。お互いに一定の緊張感を持ちつつ、効率よくブラッシュアップや修正に臨むことができます。
4-5.公開・納品
クライアントの最終OKが得られたら、いよいよオンライン上で公開します。公開後に動作を確認し、問題なければ公開・納品となります。
なおチーム制で分担された作業を担当した場合は、これ以前に担当部分が完成した時点で納品となることもあります。
4-6.請求・アフターフォローなど
納品となったら請求書を発行し、振り込み日には入金されているか確認します。相手会社の振込サイト(締め日と振込日)を確認しておく必要があります。
さらに必要に応じてアフターフォローを行います。公開後の保守運用にも携われる案件だと、収入の安定につなげることができます。公開で終了の案件でも状況確認などまめにしておくと、信頼感が生まれリピートにつながる場合もあるでしょう。
未経験からWeb制作フリーランスになる手順の例
続いて、未経験からWeb制作フリーランスになる手順の例を解説します。以下の流れが確実・堅実だと言えるでしょう。
・プログラミングを学ぶ
・ポートフォリオを作成する
・就職・副業などで実績を作る
・独立する
上記の流れに加えて、案件獲得のサポートがあるスクールについても解説していきます。
5-1.プログラミングを学ぶ
Web制作にはプログラミングの知識が必須です。初めにプログラミング言語を学ぶ必要があります。
Web制作の現場でとくに必要となるのは、HTML・CSS・JavaScriptの知識とスキルです。プログラム言語のほか、近年では「CMS」の知識やスキルも不可欠となっています。CMSとはコンテンツを管理するシステムのことで、代表例としてはWordPressが挙げられます。
学習する方法としては、専門学校やプログラミングスクールを利用するという選択肢があります。さらに本やサイトで独学する方法もあります。短期間で習得して仕事にしたいなら、投資と思ってスクールに通うのが効率的です。受講する際に給付金が得られることも少なくありません。
5-2.ポートフォリオを作成する
ポートフォリオとは自分の実績をまとめたもので、フリーランスとして活動する際は必須だと言えます。
企業からすると、制作会社ではなく個人に発注する際には、スキル感がどの程度か、納期は守ってくれるかなど不安やリスクを感じるのも事実です。フリーランスの側としてはできるだけ不安を取り除くことが大切ですが、ポートフォリオは自分のスキルの証明となります。
なおプログラミングスクールに通って学ぶ場合、ポートフォリオ作成のサポートがあったりカリキュラムの制作物をポートフォリオに利用できたりするスクールもあります。
5-3.就職・副業などで実績を作る
スキルを学んだらすぐにフリーランスを目指すのではなく、いったんWeb制作会社などに就職したり副業としてスタートしたりして実績を作るのが堅実な手順です。フリーランス向けの案件では3年以上など実務経験が必要な場合も多く、いきなりフリーランスとして独立するのはハードルが高いためです。
また副業や就職を挟むことで、適性があるかどうかやイメージと実際のズレがないかなどを知ることもでき、リスクを減らすことにもつながります。
5-4.独立する
これまで解説した手順を踏んで、ある程度経験を積んだら自信を持って独立することができるでしょう。
案件を獲得し続けることがフリーランスとしては不可欠です。それまでの取引先と良好な関係を築いておくと、独立後も受注につなげやすいと言えます。また案件を紹介してくれるエージェントや、業務に関する相談ができるメンタリングサービスを利用する方法もあります。
5-5【その他】案件獲得のサポートがあるスクールも
プログラミングスクールの中には、フリーランスとしての案件獲得のサポートを行っているスクールもあります。そういったスクールの対応講座で学べば、実務経験がなくてもフリーランスとしてスタートできます。ただし条件があるケースもあり、注意が必要です。
また希望するような案件があるか、継続できるかなどは確実ではありません。サポートに依存せず、自力で仕事を探す努力も怠らないほうがよいでしょう。未経験可のフリーランス案件は一般にあまり多くない点は理解しておく必要があります。
Web制作フリーランスに必要なスキルと知識
次に、Web制作フリーランスになるために必要となるスキルと知識について解説します。具体的には以下が挙げられます。
・プログラミングスキル
・CMSのスキル
・営業力
・コミュニケーションスキル
・問題解決力
制作そのものとスキルと、案件を継続的に獲得していくためのポータブルスキルとが必要です。順に見ていきましょう。
6-1.プログラミングスキル
まず1つ目に不可欠と言えるのがプログラミングのスキルです。担当する作業によって求められる言語が多少異なります。
ユーザーから見える部分を担当する「フロントエンドエンジニア」であれば、HTML・CSS・JavaScriptのスキルと知識が必須です。サーバー寄りなど目に見えない部分を担当する「バックエンドエンジニア」なら、PHP・Python・Rubyなどを理解しておく必要があります。
もちろんさまざまな言語を知っていれば、ライバルとの差別化につながり案件の獲得がしやすくなります。
6-2.CMSのスキル
次に、CMSのスキルも必要です。CMSはコーディングなしにコンテンツの管理ができるシステムのことで、WordPressがよく知られています。
近年はゼロベースでコーディングするのではなく、CMSを利用するケースも非常に多くなっています。CMSはコードの知識がなくてもサイト制作ができるシステムですが、カスタマイズするためにはやはりコーディングの知識が必要となります。とくにWordPressを使ってサイトを制作するスキルは今や必須と言えるでしょう。
6-3.営業力
フリーランスとして案件を獲得し続けて安定した収入を得るためには、営業力が必要です。Web制作スキルだけでは難しいと言えます。
積極的に企業に連絡を取ってみたり、SNSやブログなどで情報発信をしていったりする姿勢が求められます。その際には、どんな実績があるかわかるポートフォリオが必要です。なお営業活動に時間を取られすぎると、肝心の制作の作業時間が削られてしまいこなせる案件が少なくなってしまいます。効率よく案件獲得していくことが理想です。
ただし営業力に自信がない場合はエージェントを利用して案件を紹介してもらう方法もあります。
6-4.コミュニケーションスキル
さらにコミュニケーションのスキルも必要です。制作は意思の疎通や確認をしながら進めることが一般的で、クライアントやチームメンバーとのやり取りが多くなるためです。
対クライアントの場面では、ヒアリングで希望を言語化してもらうスキルや製作途中の確認をいとわない姿勢が求められます。制作会社では営業担当が行うようなことも、フリーランスは自分で行わなくてはなれいません。また制作チーム内でもこまめな確認が必要となります。
6-5.問題解決力
とくにフリーランスの場合、問題解決力も身につけておく必要があります。主に技術的な問題について、自力で解決する能力です。さらに細分化すれば、現状把握、問題点の発見、効果的な解決策の立案などを行う能力だと言えるでしょう。問題解決力があるということは、「自走できる」と言い換えることができます。
デザイン上の問題はクライアントに対応を確認してもよいかもしれません。しかし技術的な問題は避けた方がよいでしょう。クライアントからの評価や信頼に関わるからです。
なおトラブル発生時の対応についても、一部のプログラミングスクールでは卒業後も利用できるコミュニティがあってそこで相談できます。またメンタリングサービスを利用するのも1つの選択肢です。
Web制作フリーランスの年収は?
Web制作フリーランスの年収は、会社員と同程度稼働したとして400万~600万円程度が目安だと言えるでしょう。ただしスキルや実績によって変動します。もちろん600万円以上稼ぐ人も多数います。では、どのようにすれば高収入が目指せるのでしょう?次に解説します。
Web制作フリーランスで高収入を得るコツ
Web制作フリーランスで高収入を得るコツについてまとめます。以下の点がコツとして挙げられます。
・スキルを掛け合わせて差別化する
・作業効率を高めて受注数を増やす
・継続案件を増やす
・直請け案件を増やす
・パッケージで提案する
1つずつ見ていきましょう。
8-1.スキルを掛け合わせて差別化する
まず、スキルを掛け合わせてほかのフリーランスと差別化するという方法があります。替えが効かない存在になれば、単価交渉がしやすくなるでしょう。具体的には、デザインとコーディングができる、サイトデザインができるだけでなくUX/UIの知識もあるなどといった例が挙げられます。
あるいはちょっと視点を変えて、業界を限定して業界の専門知識やその業界ならではのWebサイト制作の知見を深めるというパターンもあります。たとえば建築業のサイト制作に特化するなどです。広く浅く受注できなくなる代わりに、「刺さる」ターゲットから高単価で受注できる可能性が高まります。
そのほか知識が豊富だと制作の場面で理解・把握できることが増えるので、ディレクターやマネージャーなどの上流工程もできるようになります。単なる作業より高い報酬が得られるでしょう。また単純にできることが多いと、対応・受注できる案件が増えて収入も増やしやすくなります。
8-2.作業効率を高めて受注数を増やす
上記の差別化が単価を上げる方法だとしたら、受注数を増やして収入を増やす方法もあります。ただし数を増やしたぶん長時間労働になると、体力・メンタル両面で続けづらくなってしまいます。作業効率を高めて作業時間を短縮し、そのぶん受注数を増やすのがよいでしょう。
作業効率を高める方法としては、テンプレート化やツールの利用などが考えられます。ツールは費用がかかる場合もありますが、費用対効果を考えて利用した方がメリットが得られるなら導入すればよいでしょう。
8-3.継続案件を増やす
また、継続案件を増やすことも高収入につながります。継続していると単価交渉がしやすくなるためです。また新しい案件獲得のための営業が不要になり時間を取られずに済むため、より多くの案件をこなせるようになります。その点でも収入を増やしやすくなります。
継続案件を増やすには、クライアントにとって唯一の存在、信頼できる存在になることが大切です。納期を守る、まめに確認するといったことで信頼感を築いたり、すでに述べたように独自のスキルや知識により差別化することが継続につながります。
8-4.直請け案件を増やす
直請け案件を増やすことも高収入に近づく方法です。直請け案件とは、制作会社を通さない案件のことです。
制作会社経由だと、企業が支払う金額から制作会社の取り分が引かれるので単価が下がることがあります。しかし直請け案件であればそのリスクがありません。また直受けの方が信頼感を醸成しやすく、継続かしやすくなることも理由として挙げられます。
8-5.パッケージで提案する
またパッケージで提案ができると収入を増やしやすくなります。制作の一部を担当するだけでなく、顧客の問題解決の仕組み全体を提案するということです。発注側からすると関わる人数を減らすのに役立つため、管理がしやすくなったり費用を抑えたりできるメリットがあります。
制作やマーケティングの全体像を理解したり幅広い知識とスキルを持ち合わせていたりしないと、パッケージでの提案はできません。そのため、スキルの掛け合わせと共通する面があると言えるかもしれません。具体的には、LP制作と集客のノウハウの掛け合わせで、よりCV率の高い仕組みづくりを提案するといった例が挙げられます。
Web制作フリーランスの案件獲得の方法
Web制作フリーランスが案件獲得する方法としては、主に以下が挙げられます。
・知人からの紹介
・クラウドソーシングなど
・フリーランスエージェント
・営業活動
とくに安定して案件獲得ができるようになるまでは、やり方を限定せずにいろいろな方法を同時に進めるのをおすすめします。
では、それぞれの方法について順に見ていきましょう。
9-1.知人からの紹介
まず知人からの紹介です。人脈を活かして案件や企業などを紹介してもらう方法です。場合によっては知人がクライアントになる場合もあるでしょう。信頼関係ができている相手、あるいはその紹介で会う人なら、お互い安心感が高いというメリットがあります。
あらゆる人脈に可能性があり、仕事でつながりがある人はもちろん、プライベート、プログラミングスクールの仲間など多岐にわたるでしょう。とくに地方の場合など地元の人脈は、競合が少なく受注につながる可能性があります。
9-2.クラウドソーシングなど
また、広く利用されているのがクラウドソーシングです。ランサーズ、クラウドワークスといったサイトや、ココナラのようなスキルを販売できるプラットフォームを通じて案件を獲得する方法です。
登録しておくと打診を受けることもありますし、自分で気になる案件に応募することもできます。総じて単価が安い傾向にありますが、探せば高単価の案件も見つかります。経験が浅くても応募可の案件も多く、とくに副業やフリーランス初心者に最適です。実績を積むためと割り切って、一定期間利用するという考え方もあるでしょう。
9-3.フリーランスエージェント
案件を提案・紹介してくれるフリーランスエージェントを利用する方法もあります。エージェントによっては、案件の紹介だけでなく応募書類の添削や面接対策、単価の交渉や調整など案件獲得のサポートを提供しています。
エージェントを経由すると、個人では接点を作りづらいような大きなプロジェクトに関われることもあります。案件の終了が近づくと、次の案件を提案してくれるエージェントも。複数のエージェントに登録しておくとさらに安定しやすくなります。
9-4.営業活動
自ら企業などに営業をかけるのも案件獲得の重要な方法の1つです。電話やメールで企業にアプローチするほか、SNSやブログなどでの情報発信も営業の一環だと言えます。
営業は断られるのが当たり前という感覚でいるぐらいがちょうどよいでしょう。100回連絡して仕事になるのは1回あるかないかぐらいではないでしょうか。もちろん成功の確率を高める努力も必要です。たとえばすでに述べたように、切り口を変えてオフラインで近隣の企業・店舗などに営業してみるのもおすすめです。
Web制作フリーランスの活動上の注意点
続いて、Web制作フリーランスとして活動していくうえで注意すべき点についてまとめます。以下の点が挙げられます。
・契約内容を理解、把握する
・確定申告できるようになる
・自己管理能力を身につける
順に見ていきましょう。
10-1.契約内容を理解・把握する
まず、契約内容を理解・把握してから契約するようにしましょう。業務内容や作業時間などについて、思っていたのと違って割に合わなかったといったリスクを減らすことができます。
具体的には、仕事の範囲、納期、単価、支払いサイト(締め日と振込日)、修正の回数の上限などを確認しておきます。そのほか支払手数料や消費税などの扱いも確認しておくと、後々のトラブルや不満を防ぐことができます。
つど契約書を交わすのが基本ですが、少なくともメールやチャットなど文字の形で記録を残しておくのは必須です。とくに初めての相手の場合、「後で契約書を送るから、先に作業を始めていてほしい」などと口頭で言われても断った方がよいでしょう。残念ながら、口約束で仕事をさせて報酬を払わない悪質な企業もゼロではないからです。
10-2.確定申告できるようになる
また、自分で確定申告できるようになることも求められます。売上や経費など1年分の収入と支出をまとめて、毎年(3月ごろ)自分で確定申告する必要があります。納税は国民の義務であり、フリーランスは自力で申告しなくてはなりません。
ただしやり方をすべて記憶しておく必要があるわけではなく、調べながらでも行うことができれば問題ありません。一度やってみると、翌年からは作業を進めながら思い出したりして楽になるでしょう。
オンラインで申告できるe-TAXを利用すると税務署に行く必要もなく、期限の直前でも混雑を避けることができます。控除額も増えるのでおすすめです。
10-3.自己管理能力を身につける
フリーランスは自由度が高いがゆえに自己管理が必要になります。具体的には、稼働時間、受注の量、納期やスケジュールなどを自分で把握して、適切に実行していかなくてはなりません。
自己管理ができないと、適切な量の仕事をしながら日常生活を送ることができなくなってしまいます。場合によっては、納期に間に合わない、仕事の質が下がるなどといった事態となり、信頼を失うことになりかねません。無理をせざるを得なくなり体調を崩すリスクもあります。
Web制作フリーランスに向かない人
続いて、Web制作フリーランスに向かない人の特徴を解説します。以下の特徴が挙げられます。
・トレンド、ニーズに合わせた勉強をしない
・単なる作業者になっている
・クライアントと信頼関係を築けない
・柔軟さが足りない
1つずつ見ていきましょう。
11-1.トレンド・ニーズに合わせた勉強をしない
まず、トレンドやニーズに合わせた勉強をしない人は向いていません。Web業界は変化が激しいため、トレンドやニーズが絶えず移り変わっていきます。最新の情報にアンテナを張っていないと、対応できることが少なくなってしまいます。その結果、労働市場における自分の価値が下がり、仕事も減ってしまうでしょう。
それを防ぐためには、新しいツールや考え方などを常に学ぶ必要があります。同じ作業であっても、ツールが変われば作業環境も変化します。また制作の背景となる考え方に変化が起これば、作るべきものも変わっていくでしょう。
11-2.単なる作業者になっている
また、単なる作業者になっている、言われた作業をこなすだけの人も、フリーランスとして続けていくのは難しくなっていくでしょう。具体的にはコーディングだけを専門に行っている人などが該当します。
AIやツールが日々進化しており、ノーコードの制作ツールなども出てきています。そのような時代においては、単純作業は機械化されていく流れにあります。単なる作業をこなしているだけでは、AIに淘汰される側になってしまうでしょう。ツールやAIを活用して成果を出す側になることが大切です。
11-3.クライアントと信頼関係を築けない
クライアントと信頼関係を築けない人もフリーランスには向いていないと言えます。案件獲得の競争が激しくなると、企業側の「どんな人を選ぶか」の判断材料が増えたり厳しくなったりします。このとき、信頼できない人、しづらい人は真っ先に候補から外れるでしょう。
また信頼関係をもとにした受注ができないと、価格競争に巻き込まれやすくなるほか継続案件も減り単発の案件が多くなりがちにもなります。収入が不安定になり、続けづらくなる原因になります。
日常的なコミュニケーション、納期遵守、納品物のクオリティなどを通じて信頼関係を構築・維持しましょう。
11-4.柔軟さが足りない
柔軟さが足りない人もフリーランスとして続けづらくなります。もう少し具体的に言うと、フリーランスには営業の方法や受注する仕事内容などに関する柔軟さが必要です。案件の獲得ができないなら、新しい獲得方法を試してみたり仕事内容の幅も広げたりしないといけないでしょう。柔軟さが足りないとチャンスが減ってしまいます。
業務においても同様です。柔軟さがなく頑固すぎると、クライアントやチームメイトはやりづらくなります。その結果、信頼関係に悪影響となってしまうでしょう。
Web制作フリーランス向けおすすめフリーランスエージェント
続いて、Web制作フリーランスにおすすめのフリーランスエージェントを紹介します。ここでは以下のエージェントについてまとめます。
・レバテックフリーランス
・ITプロパートナーズ
・テクフリ
・エンジニアファクトリー
・Midworks(ミッドワークス)
フリーランスエージェントは、案件の紹介や獲得のサポートを行ってくれます。また基本的に企業側が費用を負担するためフリーランスの利用は無料です。登録だけでもしておくとリスクヘッジになるでしょう。
では、1つずつ見ていきます。
12-1.レバテックフリーランス
「レバテックフリーランス」は、エンジニア特化型のエージェントです。運営元のレバテック社はIT系の人材サービスを展開している企業です。
平均年収は881万円と高い水準で、副業の案件よりも週5日・フルタイムの案件に強みがあるのが特徴となっています。安定した収入を得たいフリーランスの方におすすめです。またリモートでの参画が91%と、リモートワークの案件を豊富に扱っています。フルリモート可の案件も多く、地方在住でも利用しやすいでしょう。
そのほかスカウトサービスがあり、企業からのアプローチを受けられるのもメリットです。想定外の企業の案件に関われるチャンスとなるほか、自分の市場価値を計る目安にもなります。
URL:https://freelance.levtech.jp/
12-2.ITプロパートナーズ
「ITプロパートナーズ」は、IT特化型のエージェントです。運営元の株式会社Hajimariは、各種人材サービスを提供しています。
週2、週3の案件が多いのが特徴で、副業で働きたい場合や現在の案件にさらにプラスしたいときに向いています。稼働時間が短くても単価が高めに設定されている傾向があります。これは、仲介会社を挟まずに直接クライアントと契約しているエンド案件が多いためです。
担当してくれるエージェントは専任なので信頼関係を築きやすいでしょう。またフルリモートが約半数を占めているほか、ほとんどの案件が何らかの形でリモート、あるいはリモート相談可となっています。
エンジニアのほかにはマーケター・デザイナーの案件もあり、幅広い職種のWeb制作フリーランスが利用できます。
URL:https://itpropartners.com/
12-3.テクフリ
「テクフリ」は、フリーランスエンジニアのIT案件・求人サイトです。運営元の株式会社アイデンティティーは、ITエンジニアプラットフォーム事業、AIソリューション事業などを行っています。
高収入が目指せるのが特徴で、案件全体の約35%が運営のマージン率10%案件で稼働、さらに25%以上がエンド直案件となっています。また契約更新率が70%以上なので安定しやすくなるでしょう。
案件の紹介では、エージェント・コーディネーター・カスタマーサクセスの充実したサポートを提供。登録から案件の提案まではコーディネーター、面接から参画、それ以降のサポートはエージェントが担当してくれます。
URL:https://freelance.techcareer.jp/
12-4.エンジニアファクトリー
「エンジニアファクトリー」は、ITエンジニア向けにフリーランスエージェントと転職エージェントの両方のサービスを提供しています。運営元のアイムファクトリー株式会社はIT/DXに特化した人材サービス事業を展開している企業です。
エンジニアを中心に、一部デザインやマーケティング職の求人もあります。年収・再受注率が高い案件が多く、安定を目指すWeb制作フリーランスにはぴったりでしょう。フルリモート・一部リモートの求人は約半数。リモートを希望する人も自宅では集中できない人も希望の案件が見つけやすいでしょう。
サポートも手厚く、病気やけがの生活費用サポートのほか、社保加入、家事代行サービスなどが利用可能です。
URL:https://www.engineer-factory.com/
12-5.Midworks(ミッドワークス)
「Midworks(ミッドワークス)」は、IT系のフリーランスエンジニア専門のエージェントサービスです。運用元の株式会社 Branding Engineerは東証グロース市場上場企業のグループ会社です。
エンド/Sler直案件が全体の約70%を占めています。それもあり高年収の案件が多く、平均年収は840万円。年収アップに成功した事例も多くあります。
さまざまな面でサポートも充実しています。具体的には、案件獲得率の改善支援、案件が途切れるタイミングでの案件継続のサポートなどです。万が一案件が途切れた場合には保障もあります。さらに交通費や書籍・勉強会費用を支給してもらえるほか、各種福利厚生サービスのサポートなども提供しています。
URL:https://mid-works.com/
未経験からWeb制作フリーランスを目指せるスクール
次に、未経験の人がこれからWeb制作フリーランスを目指す場合におすすめのスクールをご紹介します。以下のスクールについてまとめます。
・SAMURAI ENGINEER(侍エンジニア)
・COACHTECH(コーチテック)
・忍者CODE
・tech boost(テックブースト)
1つずつ見ていきましょう。
13-1.SAMURAI ENGINEER(侍エンジニア)
「SAMURAI ENGINEER(侍エンジニア)」は、日本初のマンツーマン専門のプログラミングスクールです。
カリキュラムの工夫やサポート体制など、脱落を防ぐ仕組みが作られています。そのため受講生の継続率は97.9%と非常に高い水準となっています。
「フリーランスコース」が用意されており、専属の講師とともにフリーランスを目指すことが可能です。3ヶ月間でプログラミングの基礎やさまざまな制作ツールの使い方を学びます。さらに6ヶ月後には月額5万~10万円程度の収入を獲得することを目標としています。16~48週間の4つのプランが用意されており、24週間プラン以上は給付金の対象です。
URL:https://www.sejuku.net/
13-2.COACHTECH(コーチテック)
「COACHTECH(コーチテック)」は、実際の案件開発を経験し即戦力フリーランスエンジニアを目指せるプログラミングスクールです。
ポートフォリオ添削、クラウドソーシングの自己紹介添削、ES・履歴書・職務経歴書の添削、企業紹介など案件獲得のサポートも充実しています。さらにテストの合格者のみが入れる選抜制のコミュニティ「COACHTECH Pro」では、企業から受注した案件を開発・納品まで行い「開発実績」を形成できます。
コースは「Webアプリケーションコース」で、基礎学習タームと実践学習タームに二分。実践学習の方は全体の2/3と多く、しっかり実践的内容が学べます。3~12ヶ月の4つのプランが用意されており、いずれも条件を満たせば給付金を利用できます。
URL:https://coachtech.site/
13-3.忍者CODE
「忍者CODE」は、現役のクリエイター監修の実践的カリキュラムでWeb制作やプログラミングを学べるオンラインスクールです。
動画学習なので自分の都合に合わせたタイミングやスケジュールで学習が可能。もちろん何度でも見直すことができます。課題も課され、課題を通じて実践的なスキルを習得できます。さらに1対1のチャットサポートで「分からない」をすぐに解消。挫折させないサポート体制やカリキュラムが確立されています。
「Web制作&デザインコース」の中に「フリーランス特化型プラン」があり、基本スキルから制作の応用までを学習できます。未経験からでもフリーランスを目指すことができるでしょう。受講後には10万円分案件を必ず紹介、複数社と業務委託契約の締結も必ず可能です。
URL:https://ninjacode.work/
13-4.tech boost(テックブースト)
「tech boost(テックブースト)」は、未経験からエンジニアを目指せる完全オンラインのプログラミングスクールです。
専用カリキュラムはフリーランスを目指すことに特化した内容。プログラミングの基本知識と実践を学んでいきます。演習をこなして復習しながら進める学習方法「NSBラーニング」を導入、短い時間でも効率的・効果的に学習できます。もちろん現役エンジニアのメンターも学習をサポート。担当メンターによるメンタリングや常駐メンターのオンラインサポートが利用できます。
コースはブーストコースとスタンダードコースの2種。いずれもWebアプリケーションの制作を学べます。給付金の対象コースなので、給付金の支給を受けて学習することが可能です。
URL:https://tech-boost.jp/
まとめ
Web制作フリーランスは、自由な働き方もしやすく高収入も狙いやすいというメリットもあります。制作のスキルや知識、独立して案件を獲得していくためのスキルや知識を学べば、未経験からでも目指すことができます。
ただしスキルを習得してからも、こまめな努力を続けなくてはなりません。ほかの仕事も同様ですが、モチベーションを持って取り組むことが大切です。この記事で興味を持たれた方は、フリーランスとして独立することを目指してぜひ学習を始めてみてください。
成功への道筋
成功への道筋を描くためには、前述した全ての要素を統合し、一貫した戦略の下で動くことが肝要です。計画通りにプロジェクトを進め、それぞれのステップで設定した目標が達成されているか常に評価し、必要に応じて調整を行います。柔軟な対応と継続的な最適化が、結果としての上位表示に結びつき、最終的なサイトの成功に寄与します。
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Revisionでは、「ビジネス課題を解決するWebサイト制作」をご提供しています。企画から制作、運営までを一貫体制で行い、迅速かつ高品質なご提案が可能です。中小企業から大手企業まで、BtoB・BtoC問わず豊富な実績を持つプロフェッショナルが、貴社の成功を全力でサポートします。ぜひお気軽にご相談ください。 RevisionのWeb制作
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