SEOにおける内部対策

株式会社Revision代表取締役山川 晃太郎

最終更新日 : 2024.03.22
SEOにおける内部対策

内部対策とは、サイト構造の改善やタグの使用など、サイトの内部に施すSEO対策を指します。

適切な内部対策は、検索エンジンのクローリング促進や情報の正確な把握に繋がり、サイトに対する評価の獲得、ページの上位表示のために不可欠です。

この記事では、内部対策の具体的な方法・ポイントを解説します。

1.SEO内部対策の具体的手法とポイント

内部対策の目的はおもに「検索エンジンのクローリング」「適切なインデックスの実現」「UI、UXの最適化」の3つです。

1-1.具体的な内部対策方法① 検索エンジンのクローリング促進

具体的な内部対策方法① 検索エンジンのクローリング促進

サイトやコンテンツ評価や検索順位の決定には、検索エンジンの「クローラー」というロボットによるサイトやページ内の巡回が不可欠です。

そのため、コンテンツの高評価や検索順位向上には、このクローラーが滞りなく巡回できるような内部改善や設計が重要です。

クローリングの促進、最適化に有効なのは、以下の方法となります。

・URLの単純化
・XMLサイトマップを活用する
・ディレクトリ構造の改善
・ナビゲーションのテキスト化
・パンくずリストの設置
・内部リンクを最適化する
・不要なクロールを制限する(robots.txtの活用)

・URLの単純化
URLをシンプルかつわかりやすい内容にし、クローリングを促進させます。URLの文字列は、ページの内容が把握できるようなものにするのがポイントです。

・XMLサイトマップを活用する
XMLサイトマップは、サイト内部に存在するページのURLを一覧にし、優先度や更新日といった情報を加えたファイルです。

XMLサイトマップを作成し検索エンジンに送信することで、クローラーがマップを参照し、新規ページを見つけやすくなります。マップの作成は、自身で作るだけでなく、ツールを利用するのもポイントです。

・ディレクトリ構造の改善
ディレクトリ構造の改善

クローラーが巡回しやすくなるように、適切なディレクトリ構造(階層構造)を作成します。重要なページやコンテンツまでの階層がシンプルであるほど、クローリングされやすくなります。

ポイントは、どのページにおいてもトップページから「2~3クリック以内」を目安にアクセスできる構成にすることです。サイト全体をわかりやすい構造にできれば、その分ページ内容の重複や記載漏れも防止できます。

・ナビゲーションのテキスト化
ナビゲーションとは、サイト上部やサイド部分に設置されるリンク(メニュー)を指します。

ナビゲーションをテキストリンクで作成、制御することで、クローリングが容易になり、情報を把握しやすくなります。

ユーザーにとっても、見たいページにすぐアクセスできるようになるため、重要なポイントと言えます。

・パンくずリストの設置
パンくずリストの設置

パンくずリストは、サイトの階層構造を明確に示すリンクのことで、ユーザーや巡回中のクローラーがサイト内のどの階層にいるかをわかるようにするものです。

パンくずリストを設置する際は、ユーザーの利便性を損なわず、かつクローラーにとってもわかりやすいリンクにするのがポイントです。

・内部リンクを最適化する
サイト内に関連性の高いコンテンツや記事がある場合、内部リンクを設置、またはより関連性の高いリンクを貼り最適化します。

内部リンクの最適化には、アンカーテキストを利用し、リンク先がどういう内容なのかを明確にするのがポイントです。また、リンク先のページが存在しない状態(リンク切れ)もチェックするのも重要です。

・不要なクロールを制限する(robots.txtの活用)
ページ数が膨大なサイトの場合、「robots.txt」というファイルを活用し、優先度の低いページや不要なコンテンツに対してクローリングを行なわないように設定します。

不要なページ・コンテンツ、重複コンテンツなど、サイト評価を下げる恐れのあるページに設定するのがコツです。サイト評価の低下を防止するだけでなく、より重要なページへの巡回も促せます。

1-2.具体的な内部対策方法② 適切なインデックスの実現

具体的な内部対策方法② 適切なインデックスの実現

クローラーは、サイト巡回後各ページの情報を検索エンジン内に保存・登録(インデックス)します。サイトやページの適正な評価には、情報を適切に保存・登録させるための対策が必要です。有効な内部対策方法は、以下の通りです。

・ページがインデックスされているかの確認
・タイトルを最適化する
・メタディスクリプションの設定
・見出しタグの設定
・画像のaltタグの設定
・URLの正規化
・構造化データのマークアップ
・noindexやnofollowタグの使用

・ページがインデックスされているかの確認
ページがインデックスされているかの確認

インデックスカバレッジを活用し、サイトページのインデックスの有無を確認、インデックス漏れによるページ情報の取得不足を防ぎます。

インデックスカバレッジは、「Google Search Console」というツールで利用できる機能です。もしインデックス漏れが起こっている場合は、インデックスを行なうよう申請しましょう。

・タイトルを最適化する
ページタイトルを具体的かつわかりやすくすることで、検索結果での表示内容が改善され、ユーザーのクリックや検索順位の向上に繋がります。

タイトルの最適化においては、ただキーワードを詰め込んだり競合と類似性の高いタイトルにしたり、定型文を使用するのではなく、あくまで適切で独自性のある内容を意識するのがポイントです。

・メタディスクリプションの設定
メタディスクリプションの設定
メタディスクリプションは、検索結果ページで表示されるタイトル下部に記載される100文字程度の説明文です。

メタディスクリプションを設定する際のポイントは、ページの内容を簡潔に伝えること、対策キーワードを含めること、ペルソナ設定を明確にすることなどが挙げられます。

・見出しタグの設定
ページ内やコンテンツ内に、「大見出し(H1)」「中見出し(H2)」「小見出し(H3)」などの見出しタグの設定を行ないます。

ポイントは、見出しタグによって重要な部分を強調すること。タグ使用によって他のテキスト部分よりも大きく表示されるため、視覚的な理解しやすさが深まるでしょう。

・画像のaltタグの設定
画像のaltタグの設定

サイト内で使用している画像に「altタグ」を設定し、画像の説明を記入します。検索エンジンが画像の内容を把握できる上、画像の読み込みエラー時に代替テキストが表示されるため、情報不足の防止になります。

また、altタグと合わせて、画像のファイル名を適切な内容にしておくことも、内部対策において重要なポイントです。

・URLの正規化
サイトをモバイル版とPC版で別に作成していたり、重複コンテンツがあったりする場合は、URLの正規化を行ないます。

具体的には、アクセスしたユーザーを正規ページに転送する「301リダイレクト」処理や、検索エンジンに正規ページのURLを伝える「canonicalタグ」の使用などです。

Googleが推奨しているのは、この2つの方法のうち「301リダイレクト」です。そのため、正規化を行なう際は301リダイレクトを優先して行なうのがポイントと言えます。

・構造化データのマークアップ
構造化データのマークアップを行ない、検索エンジンがサイト内の情報をより深く理解するためのコードを活用します。マークアップすべき情報は、ビジネス情報やパンくずリスト、商品情報などです。

HTMLに直接コードを書き込むか、マークアップ支援ツールの活用によってマークアップが可能になります。インデックス精度の向上に加え、検索エンジンの「リッチリザルト」に表示されやすくなる効果も期待できるでしょう。

・noindexやnofollowタグの使用
検索エンジンからの思わしくない評価を回避するために、検索結果に表示させないための「noindexタグ」やクローリングを避けるための「nofollowタグ」を使用します。

タグを使用するページは、質が低いコンテンツページや検索流入を防止したいページ、サイトの管理画面や限定公開ページなどにするのがポイントです。

1-3.具体的な内部対策方法③ UI、UXの最適化

具体的な内部対策方法③ UI、UXの最適化

UI、UXの最適化は、サイトの質を向上させて検索順位の向上が期待できるだけでなく、ユーザーにとっても利便性の高いサイトにするために重要です。UI、UXの最適化のために必要な内部対策は以下の通りです。

・モバイルフレンドリー対応
・LCP・FID・CLSの改善
・SSL化

・モバイルフレンドリー対応
スマートフォンなどのモバイル端末からサイトを閲覧した際に、より見やすいデザインにするための方法です。具体的には、

・レスポンシブウェブデザイン
・動的な配信
・PCとモバイルで別URLのサイトを作成

などが挙げられます。モバイルユーザーは増加傾向にあるため、彼らにとって使いやすいサイト構築が重要なポイントとなり得るのです。

・LCP、FID、CLSの改善
LCP・FID・CLSの改善

「LCP」「FID」「CLS」はGoogleが導入した「ランキング要因」に関連する項目であり、コアウェブバイタルとも呼ばれます。LCPは「ページ読み込み」、FIDは「インタラクティブ性」、CLSは「視覚要素の安定性」を測る指標です。

ツールを用いて現段階のコアウェブバイタル指標を確認し、必要に応じて改善します。改善方法は、画像やテキストファイルの圧縮、サーバーの応答時間の短縮などが有効です。

・SSL化
SSL化は、サイトのデータ通信を暗号化して、サイトおよび通信時の安全性を高める施策のことです。利用しているサーバーに申請を行なうだけで、実施が可能な内部対策方法です。

SSL化を行なうと、セキュリティ対策だけでなく、ユーザーにとって安心してアクセスできるようになることから、内部対策において重要なポイントと言えます。

 


Revisionでは、「売上につながるSEO対策」として、内部対策に限らずあらゆるSEO対策のサポートを行なっています。Googleのガイドラインに則り、プロのSEOコンサルタントが万全なコーディングをはじめとした内部対策を実施します。ぜひお気軽にご相談ください。

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