ウェブ広告の種類と運用方法
株式会社Revision代表取締役山川 晃太郎
ウェブ広告は、従来のテレビや新聞広告とは異なり、リアルタイムで効果検証ができます。また、ウェブ広告には様々な種類があります。
リスティング広告・SNS広告・.ディスプレイネットワーク広告・リターゲティング広告・アフィリエイト広告・動画広告・メール広告
これらは事業課題やターゲットによって使い分ける必要があり、しっかりと戦略を持って運用することが大切です。
1.ウェブ広告の運用方法(種類別)
ウェブ広告の運用手段は、主に6つに分かれます。具体的な内容を確認しましょう。
1-1.リスティング広告
【特徴】
- GoogleやYahoo!などの検索エンジンで検索しているユーザーへアプローチができる
- 自然検索よりも短期間で上位表示が可能
- 出稿額が自由に決められる
リスティング広告は「検索連動型広告」とも呼ばれ、検索エンジンなどでの検索キーワードに応じて、以下のように検索結果画面の上位に掲載される広告を指します。
広告料金は、クリックされた回数で費用が決まる「課金制」であり、クリック単価は同じキーワードで広告を掲載する競合の状況で変動します。
広告出稿時には、支払いできる最大金額(入札単価)の設定をします。掲載順位は「入札単価×品質スコア」を基準に、1検索ごとにオークションが行なわれる仕組みです。予算・品質が伴えば、上位に広告が掲載できるでしょう。
自由に出稿額が決められるため、予算が少ない場合でもウェブ広告を開始できるメリットがあります。また、SEOなどの自然検索よりも短期間で上位表示させることができます。
1-2.SNS広告
SNS広告には以下のようなものがあります。
SNS広告媒体 | 特徴 | 料金体系 |
・30代~40代が中心 ・実名での登録のため、細かなターゲティングが可能 |
・クリック課金 ・インプレッション課金 |
|
・若年層が中心(10代~30代) ・趣味や関心を軸にターゲティングが可能 |
・クリック課金 ・インプレッション課金 ・エンゲージメント課金 |
|
・10代~20代女性が中心 ・ファッション・コスメ・食品などの商材と相性◎ |
・セルフサーブ型 | |
LINE | ・各年代偏りなく利用者がいるため、幅広くリーチ可能 ・人口のおよそ84%が利用する国内最大のSNS |
・クリック課金 ・インプレッション課金 ・友だち追加課金 |
YouTube | ・10代~30代男女問わず利用 ・国内利用者数は月間 7,000 万人超(※) ・幅広い層に向けた広告だけでなく、ターゲットを絞ったリーチも可能 |
・インプレッション課金 |
※参考:「2022年11月更新!性別・年齢別 SNSユーザー数」2022年10月時点
SNS広告とは「Facebook・Twitter・Instagram・LINE・YouTube」などでの広告運用を指します。高い精度でターゲティングできる点が特徴です。
ユーザーの登録情報(地域・年齢・性別・好みなど)を分析し、自社製品に興味がある層に向けてアプローチが可能となっています。
また、SNS広告では拡散効果が期待できます。拡散したくなるような「魅力ある広告」を打ち出すことで高い効果が得られるでしょう。
1-3.ディスプレイネットワーク広告
【特徴】
- 潜在層への訴求アプローチが効果的
- 複数の媒体に一度に掲載できる
ディスプレイネットワーク広告は、ウェブ上やアプリに掲載する広告を指します。テキストだけでなく、動画や画像を用いるため、印象に残りやすい点が特徴です。
欲しい商品やサービスを認知していない「潜在層」の獲得に向いており、購入につながりやすい比較的低単価のコスメや健康食品と相性がよい傾向があります。
また、一部のウェブ媒体に掲載するだけでなく、複数の媒体に同時出稿できるアドネットワーク広告と呼ばれる広告手法もあります。
1-4.リターゲティング広告
【特徴】
- サイトから離脱したあとも広告掲載が可能
- 検討中のユーザーに再アプローチできる
リターゲティング広告とは、自社サイトを閲覧したユーザーに対し、離脱後も追跡して広告表示する方法です。
購入やサービス利用を検討中のユーザーに再アプローチを行ない、購入・利用意欲の向上を図ります。自社製品に興味関心があるユーザーがターゲットのため、コンバージョンにつながりやすい点がメリットです。
1-5.アフィリエイト広告
【特徴】
- 費用対効果が高く、無駄なコストが発生しにくい
- ユーザー目線で魅力的に伝えてもらえる
アフィリエイト広告とは、ブログやSNSなどの運営者に広告設置を依頼する手法です。コンバージョン数に応じて報酬を支払う仕組みであり、想定外のコストが発生しないメリットがあります。
また、実際に利用してもらったユーザーが説明するので、違った角度から訴求できます。
ただし、広告掲載方法はメディア運営者に一任するため、意図しないアプローチ方法によって、自社のブランドイメージが低下するおそれがあります。
1-6.動画広告
【特徴】
- 視覚的に伝えやすい
- ユーザーに認知されやすい
動画広告はYouTubeやSNSを中心とした媒体で、動画によるアプローチを行なう手法です。流行りの音楽や動きを交えて配信することで、短時間でもユーザーの印象に残りやすい特徴があります。
一方で、興味が湧かない動画の場合、期待する閲覧数に届かないことも珍しくありません。動画制作コストの負担が大きくなる可能性があるため、動画制作のプロに依頼することも一つの手段でしょう。
2.ウェブ広告の効果的な運用方法
ここからは、ウェブ広告の効果的な運用ポイントを解説します。
2-1.訴求方法の確立
広告運用は、試行錯誤を重ねることが大切です。ユーザーによって有効な訴求パターンが複数存在するためです。
広告を掲載すると、表示回数やクリック数などのデータが蓄積されます。データをもとに、分析し有効な訴求パターンを見つけることが重要です。
分析例は以下のとおりです。
【分析方法の一例】
CPC(クリック単価):1クリックあたりの広告費用のこと
計算式:CPC=広告費÷クリック数
- 広告費50万円、クリック数1,000回の場合
1クリックの広告費用は500円だと算出可能。
CPCが安いほど、有効な訴求ができていると判断できる。
2-2.KPI(目標値)分析
広告運用する際には、達成したいゴールに向けて、KPI(評価指標)の設定が必要不可欠です。分析にはCVR(コンバージョン率)、CPA(顧客獲得単価)が多く用いられています。具体例は以下のとおりです。
CVR:クリック数のうち、どのくらいが登録や購入などにつながった成果の割合
計算式:CVR=CV(コンバージョン)÷クリック数
KPIを販売促進に設定した場合、成果割合を検証するケースが多い。CVRを用いることで、目的に沿った成果が出ているか効果測定が可能。
CPA:1ユーザーが商品を購入するうえで発生した広告費用
計算式:CPA=Cost(広告費用)÷CV(コンバージョン数)
広告費10万円、100件購入があった場合
- CPAは「1,000円」と算出できる。
CPA数値が適切かは、KPIによって変わる。KPIの設定と同時にCPA目標も決定しておくことで、より明確に調整可能。
KPIに数値が届いていない場合は、有効な広告運用ができていない可能性があります。さまざまな訴求パターンを試し、広告内容を調整する必要があるでしょう。
Revisonでは、広告運用に精通したウェブマーケターがお客様のニーズ・目的に合った最適なプランをご提案します。定期的な効果測定を行なうため、目的に沿った運用が可能です。ぜひご相談ください。
メディア監修者
株式会社Revision代表取締役山川 晃太郎
株式会社Revision代表取締役 山川晃太郎
マーケティングを強みにしたWeb制作を中心に事業を展開。
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